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(3) 実習期間

平成11年10月12日〜平成11年11月19日

(4) 実習方法

1] ホスピス・緩和ケア病棟での実習が5週間、訪問看護ステーションでの実習を1週間とした。

2] 1施設に1もしくは2名の研修生を配置した。

(5) 実習施設

全国10か所のホスピス、または緩和ケア病棟と5か所の訪問看護ステーションや在宅医療部を使用させていただいた(資料4参照)。

(6) 実習内容

1] 以下の6項目の中から、2項目を含めた患者を2事例以上受け持つ。

a. 痛みの強い患者でペインコントロールをしている患者

b. 精神的苦痛や不安の強い患者

c. 末期症状(呼吸困難、全身倦怠感など)の患者

d. 在宅での終末期がん患者

e. 家族または遺族のケア

f. 各自の課題

2] 受け持った患者の看護展開(情報収集、アセスメント、看護上の問題点の抽出、看護目標・計画の立案、実施、評価)を行って記録にまとめる。

3] 実習目標の3]から7]についてレポートを提出する。

(7) 実習状況

1] ホスピス・緩和ケア病棟での実習について

平成11年9月12日に、看護教育・研究センターで実習指導者会議を開いた。今年度実習を引き受けていただいた10施設の指導者とともに、実習に関する綿密な打ち合わせを行い、さらに実習施設に配置される研修生と指導者との面談の機会を設けた。今年度の実習施設には、前年度から継続して依頼した施設が5か所、今回新しく依頼した施設が5か所であったが、いずれの指導者からも熱心に研修生個々の課題を確認し、各施設の特徴や状況を伝えていただいた。

5週間の実習のうち、各施設の環境や研修生として置かれている立場に慣れるまで、1〜2週間を要したと思われる。約2週目の後半から受け持ち患者の看護展開を行い、立案したケア計画を実施・評価し、問題点に関してはチームカンファレンスを開いて、意見交換する姿勢が見受けられるようになった。

週末に、遺族会や緩和ケアに関する講演会などを企画している施設が数か所あり、指導者の配慮のもと、研修生は積極的に参加することができた。また、作成した指導案に基づいてプレゼンテーションし、教育・指導的立場を体験したが、チームの方々に関心をもって参加していただき、有意義な時間となったようである。

実習3週目の後半から4週目頃に、指導者と研修生で中間評価を行い、実習内容や自己の課題の達成度を確認し合った。

実習期間中に帰校日を2日設け、遠方を除く施設から研修生が集まった。その際グループで事例検討を行い、病棟でのこれまでの看護を振り返り、ホスピスにおけるケアと比較して“doingではなくbeing”の意味についてディスカッションした。

 

 

 

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