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土中の微生物集団に関するメタノールの影響を評価するための多くの研究が実施された。研究室の研究において、微生物に対し明らかな毒性が認められない3つの異なった場所の土壌の微小生態系で、1,000m/Lの濃度までのメタノールがバイオ分解されることが観察された(Novakその他、1985年)。別の研究室の研究では、19%のメタノールの存在が、帯水層の試料の微生物集団の数を10,000倍減らすという結果が出た(Butlerその他、1992年)。これらの研究者達は、M85のプルームからのメタノールが、場所において石油の炭化水素汚染物資の希釈化に役立つ固有の微生物の能力に悪い影響を与えていることを示唆した。

Verscueren(1983年)はメタノールの生物学的影響を検証し、メタノールが800mg/Lの濃度でスラッジの消化に影響を与え、160mg/Lの濃度でニトロソモナス(Nitorosomonas)のNH3の酸化(50%の抑制)に影響を与えると報告した。他の微生物に対する毒性許容濃度が表6-5に示されている。

表6-5 細胞増殖抑制テストからの毒性許容濃度により測定されたさまざまなメタノ−ルの生物学的影響

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細胞増殖抑制テストによる;Verscuerenからの参考(1983年)。

 

 

 

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