日本財団 図書館


自動車用燃料電池

 

研究者はコストを引き下げ、燃料電池の大きさを削減し続けている。今後5-10年以内に、液体燃料で稼動する燃料電池自動車は、伝統的な内燃エンジンを動力とする自動車と競争できるところまで到達するだろう。

図3.1

078-1.gif

GMのオペル・ザフィーラのような試験車が、液体燃料で走行する燃料電池自動車の能力を実証した

 

先進技術がコストと大きさを削減している

宇宙船は1960年代以降燃料電池を使用してきたが、それらが触媒として必要とした白金の量が燃料電池をあまりに高価で、日常の使用には大きすぎるものとした。1990年代の初期においてさえ、1台の自動車のための50kWの動力を引き出すために十分な大きさの1組の燃料電池スタックは、$3万相当の白金を必要とした。そのコストは陽子交換膜(PEM)燃料電池の技術革新により、現在$150以下となった。

燃料電池の大きさも同様に減少した。1993年に実験用燃料電池自動車は、それを走行させるために必要とするすべての装置を装着するためにバンの大きさを必要とした。現在、その求められるところは普通サイズの乗用車で十分である。

図3.2

078-2.gif

燃料電池試験車の大きさは、ダイムラー・クライスラーのNECARシリーズで示されたように、この5年間で劇的に小型化された。

 

 

 

前ページ   目次へ   次ページ

 






日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION