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フロー面/電流コレクタ

 

各背面層の外面にプレートと呼ばれる一片の部品が取り付けられ、これはしばしばフロー面と電流コレクタの二重の役割を果たす。単体の燃料電池において、これら2つのプレートは電池を作り上げる最後の部品である。このプレートは軽量で堅牢、ガスを通さず電子伝導性のある材質で作られている;合成物のプレートが現在開発中だが、通常は黒鉛や金属が使用されている。

各プレートが行なう最初の仕事はガスを「フロー面」に送り込むことである。背面層の隣のプレートの側にはプレートの中に組み込まれた溝がある。この溝は反応ガスを、それが燃料電池に入り込むポイントからガスが出ていくポイントに運ぶために使用される。溝の幅と深さと同様プレートの中のフロー面の模様も、膜/電極部品の活動部に反応ガスを平均して行き渡らせるための効率に大きな影響を持っている。フロー面のデザインはまた膜への水の供給と陰極からの水の除去に影響する。

各プレートの2番目の仕事は電流コレクタの仕事である。水素の酸化により生み出された電子は、それらが電池を出て、外部の回路を経由して陰極プレートで再び電池に入る前に、陽極、背面層およびプレートを通らなければならない。

フロー面と電流コレクタを装着することでポリマー電解質膜燃料電池は今ここに完成する。電気モーターのような負荷のある外部回路だけがフローのために電流を必要とし、その出力は黒く塗られた1枚の食品ラップのような両サイドの上に水素と空気を通らせることにより集められる。

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