海上における信頼醸成措置
さまざまな地域/サブ地域で応用するためにメニューと考えられるべきINCSEA協定(別途検討する)に加えて、海上におけるCBMsは多様である。これら海上におけるCBMsを検討するに当たっては、CBMsを3つに大別してより幅広い理論的な概念構成で考察すればより理解し易くなるであろう。
I. 宣言措置(表1)(*6)
厳密に言えば海洋そのものではないが、1997年親善協調のASE州条約のような方法で意図あるいは一般原則を表明することにより、具体的なCBMs措置を通じて進展させうる紛争回避の地域原則を時間をかけて制定できるでこととなろう。欧州での先例として、1975年のCSCEヘルシンキ最終決議があり、今日、中東では”概念上”のACRSプロセス作業グループにおいて、幅広い合意に基づく域内諸国間関係の原則が討議されてきた。ある特定の海洋環境下で、国連海洋法条約にいう海洋法の原則の国際的な受け入れは、おそらく、この種の最適のCBMsであろう。より広義の2国間非攻撃宣誓(例えばインド・パキスタンの1971年シムラ協定、1991年12月の韓国・北朝鮮協定)は、たしかに海上における安全保障に対して明らかにポジティブな意味合いを持つ。もっとも有用な海洋に関する宣言措置の一つは、おそらく、中国及びその他の核潜在保有諸国が、米国、ロシア、イギリス及びフランスと共に艦船及び海上航空機への核兵器通常配備の一方的な放棄に加わることであろう。
II. 透明措置(表2)
CBMsの表2のカテゴリーである透明措置は情報交換、通信、通告及び視察・査察の措置を含む。