2.3.:ぴったり波長があうテーマを追いかけている人
彼が現在やっている仕事は、われわれが次のプロジェクトを進める上で非常に参考になるし、面白いテーマが多い。われわれの考えとぴったり波長があうテーマを持っております。たとえば、秋元一峰さんが説明された、日本海、東シナ海、南シナ海におけるオーシャン・ガバナンスの話がその一例ですが、まさにわれわれが狙っているところにぴったり来るのではないかと思います。
彼が所属するイースト・ウェスト・センターや、彼の個人的な人脈をたどっていくと、われわれの次の研究に、非常に面白い成果が期待できるだろうと感じた次第です。短いですが、エピソード的なことを付け加えさせていただきました。
2.4.:イースト・ウェスト・センターについて
小川 ありがとうございました。イースト・ウェスト・センターについては、バレンシアさんから次のような話がありました。これは嘘か本当か分からないけれど、とご本人も言っておりましたが、ソ連時代に、ソ連がモスクワにルムンバ大学というものをつくった。そこに世界中の人たちを集めて東側で一つのコミュニティをつくる動きがあった。それに対抗して、というか、それに学んで、アメリカがアジア・パシフィック・コミュニティをつくろうとして、その中核としてつくられたのが、イースト・ウェスト・センターだという話でした。半分冗談みたいな顔をして言ってましたから真偽のほどはわかりません。
しかし冷戦が終わり、現在予算が大変にカットされ、人が減っており、三年前に2500万ドルあった予算が現在は1200万ドル、65人いた研究員も35人が外に出て、現在は30名に減っているということです。要するに3年で半分にリストラされてしまったわけです。イースト・ウェスト・センターでは、学位を出さず、シンクタンク機能を持たせている。扱う分野は三つあり、資源と環境と政策であるということでした。(以上)