おわりに
安全と環境保全を確保しつつ、さらなる効率的な運航を要求されているのが現在の内外航海運である。「船舶運航のシステム化」のみが、この課題への現実的かつ効果的な対策であり、人・船・環境が協調して十分な機能を発揮するシステムこそが船舶運航の安全性と効率の向上につながると考える。
現在まで主に進められてきた船舶だけで閉じていたシステム化から、環境と人、環境と船が協調し得る新たな船舶運航システム化の波が到来していると確信している。
この人・船・環境が協調できる新たなシステム化とは何かを求めて、船舶運航技術の現在までの流れを整理し、これからの新たな方向性についてまとめたものが本論である。参考になれば幸いである。
完成度の高さよりも、基本的な課題の整理と方向性の把握を目的としたため、定義、記述に不明確な点等があると思われるが非力によるものであることを付記して結びとする。
新しい津波予報区
気象庁では、津波予報に使用する津波予報区を、平成十一年四月から改定しました。
これまでは、津波予報が発表されると、津波の影響の少ない海岸地域においても過大な防災対応をとらざるを得ないなどの問題がありました。今回、このような問題を改善するため、予報区の数を一八から六六に細分化しました。