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(3) 降車人員と停車時秒

降車時秒は、都交通局荒川線の西ヶ原停留所B線のデータを参考として相関係数を求め、算出した。図-5.4.4に西ヶ原停留所のB線の調査データと降車相関係数(破線)を示す。図-5.4.4より、降車人員の最低停車時秒の数点を結んだ点線と相関係数の破線では、若干、係数が異なるが、基礎停車時秒を乗車係数と合わせたため、斜線のような係数が求められた。降車人員をx、停車時秒をPfとすると、この係数は次式のようになる。

Pf=0.5x+15

すなわち、基礎停車時秒が15秒、一人当たりの停車時秒が0.5秒として計算することとした。シミュレータの構成では、各停留所に到着時に、停留所毎に定められている降車比率を求め、通過人員に乗じ、降車人員を算出した。また、上式に代入して、停車時秒を求め、乗車人員による停車時秒より大なる場合に降車による値を使用した。なお、降車人員は、この到着時に記録し、通過人員を減じた。

 

5.4.4 乗降パターンを変化させた場合のシミュレーション

(1) 乗降パターンaによるシミュレーション

1] シミュレーション方式

旅客流動の影響をシミュレーションするに当たって、最初に両端の停留所の乗降客が多く、中間の停留所は一様な乗降パターンaによるシミュレーションを実施した。

列車の運転状況が平常状態で、列車間隔が等間隔であれば、停車時秒一定となり、旅客流動の影響をシミュレーションする意味がないので、予め、遅れを発生させて、シミュレーションする。運転時隔は、90秒とし、上下ともに続行1列車を40秒遅れで出発させる。ラッシュ率は100%の場合をシミュレーションし、混雑率によって列車の運行に与える影響を評価する。なお、ラッシュ率100%とは、先行列車の最高混雑率を100%になるように旅客の乗車人数を設定することをいう。

2] シミュレーション結果

在来車を続行1列車とし、シミュレーションした結果を図-5.4.5に、LRVを続行1列車としたシミュレーション結果を図-5.4.6に示す。

図-5.4.5は全車が在来車で、上下とも始発で遅れを40秒発生させたもので、遅れが回復せず、続行2列車も含め大幅に遅延し、いわゆるダンゴ運転となっている。

一方、図-5.4.6は上下とも続行1列車がLRVで、高速化、高加減速化が計られている。従って始発停留所で与えられた40秒の遅れは6停留所目で回復し、7と9停留所目では、等時隔制御が計られ、出発抑止が行われ、ダンゴ運転の解消が図られている。

(2) 乗降パターンbによるシミュレーション

1] シミュレーション方式

旅客流動の影響をシミュレーションするに当たって、次に、中間の停留所に乗降客が多い乗降パターンもによるシミュレーションを実施した。

乗降パターンaの場合と同様に、予め、始発で遅れを発生させて、シミュレーションする。運転時隔は、90秒で、上下ともに続行1列車を40秒遅れで走行させる。なお、ラッシュ率は100%の場合をシミュレーションする。

 

 

 

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