図5.3.10.dにおいて自動車群の流れは2つに分かれ、最初の自動車群は、次の信号機で信号待ちを受けず、そのまま通過して行く。この自動車群をエスケープ車群と仮称する。そして、エスケープ車群の時間幅をEとする。一方、エスケープ車群を除いたこの流れのメイン車群は、時間幅Eを除いた車両が先頭となり、次の信号機で信号待ちを受ける。そのメイン車群の系統速度Vdは、図-5.3.10.dより次式で算出される。
Vd=L/(C-L/V-E)ゥゥゥ(3)
但し、E=C/2-2L/V
なお、エスケープ車群の系統速度は、この車群が前方の車両の閉そくを受けないものとすると、後述する(5)式で求めることができる。
(5) C=3Tの場合
設備b(L=200)におけるサイクル長108秒の場合が該当し、対向の系統速度Vdは次式で求められる。
Vd=V/2ゥゥゥ(4)
(6) 3T<C<4Tの場合
設備bにおけるサイクル長120秒の場合が該当し、2信号機毎に2段跳びに信号待ちを受け、走行している。従って、対向自動車群の系統速度Vdは、次式で求められる。
Vd=2L/(C-2L/V)ゥゥゥ(5)
(7) C=4Tの場合
設備bにおけるサイクル長144秒の場合が該当し、対向の系統速度Vdは、(5)式のCに4Tを代入して求められ、その結果、(2)式で求められる。
(8) サイクル長と対向車群の系統速度との関係図
平均信号機間隔が400mの設備a)における上式の関係を図示すると、図5.3.11に示すようになる。