こういう認識ですね。これは過疎地域でも。下水道はなくてもコミュニティ・プラントとか集落排水施設とかという形で、水洗便所化が随分進んだんでしょうか。
それから、あと情報格差でしょうね、問題は。情報格差が完全に克服されて、これはISDNが全部できていかなきゃいけないけど。そうなったら、ちょうど今の松山千春と同じように、ずっとへき地にいて仕事をするというのが普通の人でもできるようになるし。お医者さんだって、それで映像を送って見てもらうというふうな。
村井委員 そういう意味じゃハードで広がってきた上に、今度展開するのはむしろソフトの面でと。
柴田委員長 そうかもしれませんね。だから立体的に三次元的に考えて。
村井委員 ちょっと違う方向へ行きつつあるんじゃないかという感じですね。
◆明るい過疎地を願って
柴田委員長 ほかに特にご発言はございませんか。
太田委員 簡単に感想を。去年の調査で、過疎地は明るかったという話が出たんですね。皆さん、大体同じような感想を持って、'私もそういう感想を持って。ことし、どうかなと思っていたら、ことしも過疎は明るかったですね。同じような感想を。
これはどういうことかというと、やはり一つには、今度は連携を見に行ったわけですが、連携というのは、みんなでやれば怖くないみたいな、みんなで入りゃ元気が出るということじゃないかと思うんですね。それで、やれば結構難しいこともできるんだということで、自信を持ってきているようなね。
今、過疎の自立というテーマが急浮上しているわけですが、だんだん自立への流れに過疎の地域も乗りつつあるというような印象を受けましたね。言い過ぎかもしれませんがね。
柴田委員長 過疎はデポピュレーテッドとしか英訳のしようがないんですね。ヨーロッパでは過疎という考え方はないんですね。過疎だなんて言って嘆くというのはね。そういうもんだと割り切っちゃっているんですよ。それがおれの人生で、おれの生きがいだと思っているんですよ。日本人の精神構造が変われば過疎問題というのは解決するんです。何か格差意識というか、都へ向かう向都性向というのがあるんですね。
ですから、それが消えない限り、それは自立できる地域にしようというのは無理なんですね。
この前、明るかったというので、青野先生でしたか、大田区あたりの工場閉鎖をする中小企業の人が明るいのと同じで、おれはこれだけやったと。もういいや、人生よくやった、頑張ってやったという開き直りだとか、そういうことをおっしゃったように記憶をしているんですけれども。
近岡専務理事 前とちょっと違うところがあるような感じがするのは、今度の過疎の新しい法律の方向にもよるんでしょうけれども、今までのような、都市からおくれている、だから格差を埋めていくというよりも、それはそれとして存在しているんですけど、委員長がおっしゃったようにシビル・ミニマムとして。21世紀における過疎地域として期待される、あるいは果たしていきたい役割というものを、今後、非常に強調しているんですね。