柴田委員長 何か先ほどの調査結果の紹介の中でも、ソフト面を取り上げてほしいということで、過疎地域で公共施設を整備していろいろなしゃれたものをつくるというのも、これもそれなりに意味があったでしょうけど、日本全体としてもハードのものをつくっていくという時代はだんだん終わりになって、どういうふうにそれを使うかということに知恵を絞っていかなきゃなんないんでしょうね。
青野委員 私が行った二つもそうですよ。個々の町村にわりと施設は整ってるわけです。何かソフトの事業でやろうと思えばハードはあるわけですよ。ですから、むしろソフト面でのお金が欲しいということなんだろうと思います。
柴田委員長 それは、ハードに比べたらソフトの予算なんていうのはずっと少ないですよね。(笑)
青野委員 1億なんか使いようがないですよね。多くても5,000万、そういうレベルの話でしょう。
柴田委員長 ふるさと創生1市町村1億円事業だって、私なんかもそんなことおかしいと思った1人でございますけど、今になって考えてみると、あれはそれなりに猛烈な意義があったという気がいたしますね。初めてこれをやりなさい、これをやりなさいというのをやめて、おまえが考えろというのを初めて言ったという意味で、大変意味があったということですね。
太田委員 まぐれだったという話もあるよ。
柴田委員長 まぐれだったのかもしれないけれどもね。(笑)
やっぱり少しは遊びの神経がいるんでしょうね。遊びの気持ちがね。特に過疎対策なんかやってるときには。その意味では、広域的連携なんていうのを県なんかがもうちょっと大事に考えて。大体その程度の金ですよ。国費でどうこうするというような金じゃないと思います。そういうことを、ぜひ要望したいと思いますね。村井先生、何か。
村井委員 ちょっと話が戻るようなことになるかもしれませんが、過去3次にわたる過疎対策ですね。それによって、よくあるでしょう、このカメラはレンズはいいから5、扱いは3など項目ごとに評価し、五角形みたいなものをつくる。あれで大体円に近いところまでみんな行ったんでしょうか。今度の新ふるさと創生事業なんかはね、いいアイデアをピックアップしてそれを補助する。過去は、全部にわたってやった。
ということは、それぞれが円になってきたから、さらに突出したものを取り上げていくんだということなのか。
柴田委員長 しかし円をつくるというのは、もうこれからは捨てなきゃならないですね。要するに格差を是正するとか、そっちが中心ではなくなった。伸ばせるところを伸ばしていこうというふうに、分権の時代になると考えなきゃならないでしょうね。私たちのときには、ゼネラリストを養成するという人の育て方だったけれども、これからはそうじやないでしょうね。
村井委員 そうすると、そういうのはソフトじゃなくてハードにおいてね、かなりの施設を……。
柴田委員長 ただハードのもので、いわゆるシビル・ミニマムというかナショナル・ミニマムというか、そういうものは大体できたと思う。