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そうすると、各地で紛争みたいなのが起きてという、何かそういう心配もあるような気がするんですけどね。

村井委員 逆に言うと、ソフトの面では個性は保持できるけれど、ハードになったら画一化していくと。

柴田委員長 それは難しいですね。例えば南会津なんていうのも、南会津と言ったり会津高原と言ったりしますがね。昔、野岩線と言っていた鉄道ができて、青野さんがお詳しいんだろうと思うんだけれども、非常に浅草から便利になって。だけど、地域全体として宣伝はしなきやならないというのと、それぞれの地域が、おれのところはこういうものがある、こういうものがあるって自慢するのと、それが両立していくことが望ましいのでしょうね。ですから花なら花といっても、こっちは桜でこっちは椿でこっちはポピーでというふうになっていくことが望ましいんでしょうね。何かわかりませんけどね。

例えばツインシティなんていうのがありますね。これは過疎とは離れちゃいますけれども。カナダのトロントなんかもその一つでしょうけれども。函館と青森といったって、これは合併なんていうことは考えも及ばない、考えるべきことでもないんでしょうね。だけどツインシティ青函地区ということで、それなりの存在意義というかそういうものを主張しようというものがあるんですね。それがまたあれなんですね、海峡都市連合とかいって下関門司と、門司といったって、今は、北九州市ですけど。ああいうのと一緒になって、何か会合を開いたり何かしてますね。

村井委員 言葉じりをとらえての言い方になりますけど、さっき花で、ここは桜、あそこは梅とか、そういう共通項があれば、それをもとに個性を生かしながら全体としてまとまるというんでしょうけど、実際問題としてそれが成り立つものかどうか。鬼の伝承を持っているところが一緒になるというのがありますが、これは離れた……。

柴田委員長 それは無理ですね。登別町と大江町といったって、ある意味での遊び的サミットですよ。

村井委員 実際に隣接した広域連携というのは、こっちは花だしこっちは昆虫だしとかいう格好になっているから、それを全体としてまとめるというのは難しいなと。むしろ、それらをそれぞれ活発に動くような仕組みをつくるのが、今の広域連携の考え方になっているんじゃないでしょうか。

 

◆地域リーダーの重要性

 

柴田委員長 そうでしょうね。いろいろお話を伺いましたけれども、各地のお話を聞きますというと、リーダーというか、人材が、これは非常に変わったというか、いろいろ変わった経歴の方々もいらっしゃるようでございますが、そのリーダーで相当成否が決まるという感じがするんですけど、その点でお気づきになったことをおっしゃっていただけたらと思いますけれども。これもまた太田さんから。

太田委員 新潟の二つの圏域の場合のことで、短い時間だったんで人材の問題というのはなかなかちょっと調べにくい面がありましてね、特定した話はなかなかやりにくいんですけれども、例えば先ほどから出ている十日町圏のアートネックレス事業。

 

 

 

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