8・9年度の収支規模は4千万円前後であったが、10年度には1億円余と大きく拡大した。これは事業規模の拡大ではなく、当財団法人の組織変更に伴うものである。平成10年に阿蘇環境デザインセンターから阿蘇地域振興デザインセンターへと改組され、2億4千万円の基本金が引き継がれるとともに、10〜14年度の5年間に基本金を拡充して30億円にすることが計画された。10年度には約6千万円が基本金に組みこまれ、11年度には約4億円が組み込まれる予定である。これが、一般会計の収入の「基本財産収入」および支出の「基本財産定期預金支出」として計上されているので、一般会計の規模が著しく拡大しているのである。この基本金にかかわる額を除くと、収支規模は4千万円台で大きな変化はない。
会計は一般会計と特別会計に分けられている。一般会計の規模は、基本金にかかわる額を除くと、年度による変化は小さく、10・11年度には2千万円弱となっている。特別会計には、年度を越えない短期資金の借入れと返済とが各々500万円含まれているので、それを除くと、その収入規模は、8年度の2千7百万円から9年度2千百万円、10年度千6百万円となり、10年度には特別会計の規模が一般会計のそれを下回る状態になっている。
つぎに、一般会計について示したのが、表8である。一般会計の主力財源は町村の負担金と基本財産の果実(利息)であることがわかる。