3. センターの設立目的・機能および事業
デザインセンターの目的は、この組織の基本規定である「財団法人阿蘇地域振興デザインセンター寄附行為」(第3条)によると、次のようである。
「センターは、「阿蘇」は熊本県の貴重な地域資源であるとの認識のもと、住民を含めた地域全体が自立自興の精神を持ち一丸となって、恵まれた自然・景観との調和を図りながら、魅力ある田園文化圏の大拠点となるような地域の振興を図っていくための組織として、将来の地域整備の基本方向を示し、良好な開発整備の誘導を促すとともに、地域資源を生かした観光リゾート形成するための展開を図るなど、地域が一体となって地域づくりを進めるための事業を行なうことを目的とする。」
また、この目的を達成するための事業は、次のように規定されている。
(1) 阿蘇地域の整備の基本方針を示す地域デザインの策定及びこれを具体化するための関連事業
(2) 阿蘇地域の良好な開発を誘導するための開発事業者へのアドバイス及びその基準の設定
(3) 地域づくり、観光リゾート形成に関連した調査企画、情報の提供発信事業、誘客宣伝事業、イベントの企画開催事業、商品の企画開発事業
(4) 環境に関連したイベントの企画開催、阿蘇地域のPR活動
(5) 人材の育成、研修
(6) 海外も含めた地域間交流活動
(7) 地域住民の啓発活動
(8) 自治体や企業等からの調査、研究の受託
(9) その他目的を達成するために必要な事業
つまり、デザインセンターは、2つの目的、すなわち阿蘇地域の地域振興と観光リゾート開発のための各種の事業を、広域的連携をしつつ具体的に推進する拠点として期待されているのである。デザインセンターの2つの機能とそれに照応する事業は次の表3のようにまとめられている。