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表2 阿蘇郡12町村の人口(平成7年10月)

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(国勢調査による)

 

2. 背景と経緯

 

平成2年5月に、阿蘇地域の自然環境を守りつつ観光開発と地域づくりを行なう主体として、県と阿蘇郡12町村の出資によって、財団法人阿蘇環境デザインセンターが設立された。まず、活動の基礎となる「阿蘇グランドデザイン」が策定される。その構想は、「阿蘇の自然、歴史や文化を正しく理解し、守り育てながら、新たにこの阿蘇を、自然を愛し、社会の健やかな発展をめざす人々が生活し、集い、憩える場『阿蘇リゾート文化圏』として創造する。」(パンフレット「阿蘇DESIGN」による)という基本理念の下に、地域の英知と力を結集して、阿蘇地域における秩序ある土地利用に向けて地域主導の地域づくりを目ざすものであった。その背景には、過疎の進行による地域経済社会の停滞と、当時のバブル経済にのった活発な開発行為による自然環境の侵食、という状況があった。

平成5年に県における阿蘇地域の開発計画が策定され、その戦略的プロジェクトとして「阿蘇国際高原リゾート基地整備」がかかげられた。それを受けて阿蘇環境デザインセンターは、地域の自然・景観・温泉などを活かした高原リゾート基地の形成をめざす活動に取り組む。

その後、地元町村および阿蘇環境デザインセンターにおいて、広域的な地域振興センターおよび観光振興センターとしての機能をあわせ持つ「阿蘇ビューロー(仮称)」の設置が構想された。しかしそれは、阿蘇環境デザインセンターを改組拡充することによって行われることとなり、平成10年6月に「阿蘇地域振興デザインセンター」が設置されたのである。

 

 

 

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