操業当初は社員16名でスタートしたが、現在は社員8名、パート3名の雇用となっている。社員はすべて3町村の出身者で、うち2名がUターン者である。社員の平均年齢は30歳くらいと若く、若年層の雇用確保に貢献している。
(株)しまんとアロエの商品は、アロエ飲料、アロエクリーム、のど飴、入浴剤などであるが、この現地工場での製造はアロエ飲料のみで、それ以外の製造は、他に委託して行っている。当初は飲料以外に、乾燥葉やゼリーの製造も考えていたが、現在のところ手が回っていない状況である。
アロエの原料供給は、JAを通じた契約栽培方式で行われている。栽培面積は、3町村で5haでスタートし、最終的には8haにまで増やす予定であった。しかし、需要が予想ほど伸びずこれまでの最大栽培面積は7.5ha、平成11年6月現在で5haに留まっている。現在、3町村でアロエの生産農家は43〜4軒となっており、多い農家で3反程度の栽培面積を持っている。
(株)しまんとアロエの1日あたりの買い取り量は2〜3t、月では45〜50t程度となっている。買い取り価格は1kgあたり120円であり、農家の収入は1反あたり年間110〜120万円程度となっている。農家への代金の支払いは毎月1回行われている。
農家にとってのアロエ栽培のメリットは、無農薬栽培であるため健康上良いこと、収穫の時期が一時に集中しないこと、出荷の手間がかご詰めだめで選別の必要がないことなどが上げられる。しかし、需要の低迷から、栽培を希望する農家は現状では増えていない。