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岩手中部地区は、図2に示すように北上川流域の平野部を中心に、東西に北上山地と奥羽山脈を抱き、北上川などの河川、田瀬湖などのダム湖、早池峰(はやちね)連峰などの山岳など自然景観にめぐまれ、花巻温泉郷、夏油温泉、湯田温泉郷と温泉資源もある。一方湯田町や沢内村など奥羽山系地域は日本でも有数な豪雪地帯に位置する。

 

図2 岩手中部地区広域市町村圏圏域の範囲図

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東北新幹線の新花巻駅、北上駅があるほか東北自動車道の花巻、花巻南、北上江鈞子、北上金ケ崎、東北横断自動車道釜石秋田線の北上西、湯田の各インターチェンジがあり、さらに県内唯一の花巻空港があるため、札幌、新潟、名古屋、大阪、福岡、沖縄のそれぞれとの定期便が利用可能である。

農業は北上川流域の平野部を中心に水田が広がり、県有数の米どころを形成している。野菜や果樹栽培も盛んに行われ、西部山間地では冷涼な気候を利用した高付加価値化、氷室を利用した活雪型農業を推進するなど、特色を活かした農業が営まれている。

工業は高速交通網を背景に誘致企業などが集積し、内陸型工業の重要拠点を形成している。特に先端技術産業の立地が進んでおり、北上川流域テクノポリス開発計画を推進するうえで、大きな役割を果たすことが期待されている。

また、特徴的な地場産業が豊富で、伝統工芸品や個性的な特産品も数多い。特に清酒やワイン、ホームスパン、南部裂き織、陶磁器などは代表的な県産品としても浸透している。

観光面では豊富な温泉があって、滞在型の観光拠点としているが、近年では、イベントの開催などのほか、河川やダム湖の活用とスキー場やゴルフ場の開発が行われている。

 

 

 

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