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都市鉄道の輸送力増強

都市鉄道の輸送力の増強とは、ピーク時の輸送需要にあわせて都市高速鉄道の輸送力をさまざまな方法により増大させることである。具体的には、1編成に連結する車両数の増加、ホームの幅と長さの延長、信号システムなどの改良による運転間隔の短縮、市街地での高架化(踏切りの廃止)によるスピードアップ、市の中心部の地下鉄との相互乗り入れ運転の実施、複々線化などの投資計画を総称したものである。東京、名古屋、大阪における都市圏鉄道の混雑の緩和のために、1961年から私鉄は輸送力増強計画として8次にわたる計画を実施してきた。また、JRは国鉄時代に通勤五方面作戦として、東京周辺の電車区間の輸送力増強に取り組んできた。現在でも、輸送力増強は重要な課題である。

 

鉄道整備計画

運輸省の運輸政策審議会は、学識経験者などで構成される運輸大臣に政策提言(答申)を行う機関である。その運輸政策審議会が、東京、名古屋、大阪の都市圏について、都市鉄道の整備計画を答申している。都市鉄道とは、都市高速鉄道(JRや私鉄の電車区間、JRの中距離電車区間)、地下鉄、新交通システム、モノレール、路面電車のことである。東京については、1985年7月に全体で561?にわたる区間の新線建設や改良が答申され、既に約230?が完成している。名古屋については1992年1月に290?の計画が答申され、完成は約30kmである。大阪については1990年5月に333?の計画が答申され、完成しているのは、約60?である。

 

 

 

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