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03 航空

 

事前購入割引運賃

事前に国内線航空券を予約すると、普通運賃からの割引が受けられる制度である。1994年12月に割引運賃の多様化と拡充を目指して、普通運賃の50%までの割引は、認可制から事前届出制へ変更された。それに伴い、航空各社は、1995年5月8日搭乗分より事前購入割引を開始した。開始当初は、搭乗4週間前までに予約された航空券につき、最大25%から36%の割引が行われた。一方、予約変更不可、適用運賃の半額の取消手数料、割引の対象となる座席数の制限等の制約が設けられた。その後、割引率や適用条件が多様化され、今日、事前購入割引運賃は、我が国における割引制度の一つとして利用者の間で大いに活用されている。

 

運賃制度の弾力化

1986年より、運賃設定手続き、運賃決定方式、割引運賃の3点で運賃制度の弾力化が進められてきた。従来、運賃は路線別原価に基づいて決定されていたが、1990年には距離に基づく原価より算出された標準原価を目安とする方式へ、また、1995年には標準原価を上限とする方式へと運賃決定方式が変更された。手続きに関しては、従来、割引運賃を含めすべての運賃を認可制とする規制が設けられていたが、1990年に、個人包括旅行運賃等新たな割引運賃が導入され、1994年に50%以内の割引は事前届出制となった。更に、1995年に25%以内の割引自由化が決定された。1999年には、現行の認可制から事前届出制へ移行する予定である。

 

 

 

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