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 III 台湾・台北の高齢者対策

 

1980年「老人福祉法及びその施行規則」(付資料:参照)が施行されて以降、台湾における高齢者の健康、扶養、趣味・レジャー等に関する施策が促進されているが、高齢者扶養に関する家族と公的社会的役割についての国民認識があいまいであるため、これに関わる市・県行政の施策もとまどいがちである。

台北市は、中低所得層老人生活手当(補助金、先述)、老人無料健康診断、傷病老人医療優待、老人入院費補助、在宅サービス、デイサービス、等々、要介護老人を対象とする各種の老人福祉施策を実施しているが、増大する要介護老人に広く対応しているとはいいがたい状況である。また高齢者においても、こうした行政サービス等を知らない者が少なくない。

 

表19 台北市・高雄市及び台湾省の65歳以上人口高齢者の福祉対策に対する認識(1996年)

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資料:内政部「1996年老人状況調査」

 

しかしその一方では、老人福祉事業である老人カルチャーセンター、デイサービスセンター、老人会館、公民館が高齢者の学習や文化交流等の場として活用されており、こうした施設活動やスポーツ、そして囲碁等の趣味活動は年々盛んになってきている。

 

 

 

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