2] 導入の目的
市・区においては総合計画の進行管理、予算の査定、事務事業執行の効率化、事業の再評価など幅広い視点で行政評価制度が導入されている。これは逆に言えば、導入の目的が絞り切れていないと解釈することもできる。
今後、市・区においては、事務事業執行の効率化と政策形成過程の改善を目的とした制度が従来よりも増えることが予想される。
3] 制度の特徴
市・区では担当者による自己評価に頼る評価制度となっており、外部機関の評価や評価指標を使った数値評価を導入している自治体は少ない。
4] 公表へのスタンス
市・区においては、評価のプロセス・評価結果の公表に対して都道府県ほど積極的ではない。ただし、都道府県においても全面公開している自治体は3割強に過ぎず、公表は十分とは言えない。
5] 住民の声の反映
都道府県、市・区ともに住民の声を今後反映させるとしている自治体は多いが、住民アンケート調査結果の指標化を目指す自治体は少なく、住民の声を制度的に評価に取り込むという観点では今後具体的な検討が必要である。
○ 提言
以上を踏まえた上で、自治体における今後の評価制度の導入に関していくつかの提言を行いたい。
1] 行政評価制度導入の一層の推進を
限られた財政資源の中で拡大・多様化する行政需要に応えていくためには、行政運営の基本原理を顧客志向(住民志向)に改めることと、効率的な行政運営への転換が必要である。行政評価制度はそのための有効なツールである。今後も国内の自治体において、その導入を積極的に推進していくべきである。特に、住民とより密着している市・区・町・村レベルにおいては、行政評価制度の重要性はますます高まっていくであろう。