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また、官民接点情報システムに対するCS調査は、システム本体(ハードウェアやソフトウェア)に対してではなく、システムが提供する「本質サービス」、「表層サービス」に対して行うこととなるが、一つの官民接点情報システムの中には多数のサービスが含まれているため、サービス毎に顧客が異なることも想定される。従って、各サービスのCS評価を行う場合には、そのサービスの顧客毎に分析を行う必要がある。例えば、行政機関のホームページのテキストモード(文字のみで構成されたページを表示するモード)については、文字・音声変換ソフトを利用して参照する視覚障害者や、画面表示能力、通信回線速度が低いPDA等の携帯端末で情報を参照する利用者にとっては効果が高いものである。しかし、テキストモードに対するCSを一括して評価した場合、本機能を特に必要としない多数の利用者によりテキストモードが不要なものと判断されてしまう可能性があるため、CSの分析の際には利用者の特性を考慮する必要がある。

 

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図5-4 官民接点情報システムのサービスと利用者

 

5-2 官民接点情報システムのCS戦略(期待水準の適正化)

5-1節の冒頭で述べたように、官民接点情報システムのCS戦略においては、「期待水準の適正化」「CS調査システムの確立」及び「事業へのフィードバック」が重要な要素となる。本節では、その中の「期待水準の適正化」について述べることとする。

 

(1) 官民接点情報システムにおける「期待水準」とCSとの関係

1章で述べた通り、顧客が企業の商品・サービスに対するニーズがあった場合、顧客は各社の商品・サービスについて情報を収集し、それぞれに対し「期待」を抱き、選択の基準とする。その後、実際に企業の商品・サービスを利用・評価し、その評価結果(パフォーマンス評価)を無意識のうちに「期待」と比較することによりCSが形成される。

 

 

 

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