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(1) 官民接点情報システムに関するCS戦略の枠組み

官民接点情報システムのCS評価において、まずポイントとなるのは、「システム評価の枠組み」をどのように定めるかである。

官民接点情報システムについては、そのシステムが含まれる福祉関連事業や地域情報化関連事業という枠組みから検討する場合も、官民接点情報システムに直接、焦点を当てて検討する場合もある。前者の場合、そのシステムが含まれる事業(例えば、公共施設予約システムの場合は施設管理事業、中小企業データベースの場合は中小企業振興事業等)という枠組みでCS評価を行い、システムについては、事業に含まれる他の要素との連携や相互補完性等の観点を含めて検討することとなる。また、後者の場合、官民接点情報システムに焦点を当て、当該システムの機能・性能、企画・開発・保守・運用体制等に対する国民の満足度や、想定効果、想定利用者数の実績評価等について評価を行い、具体的なシステム改善に反映させることとなる。

公共施設予約システムを例に取ると、「公共施設予約受付サービス」という事業としての枠組みで検討を行う場合には、システムを窓口や電話等と同列の予約受付手段の一つとして当該システムに対する国民の満足度(「閉庁時も予約できるので満足」「窓口と比較して分かり難いので不満足等」)の調査を行い、各受付手段の相互連携、相互補完性、コスト比較等の要素も含めて「公共施設予約受付サービス」の改善に向けたCS戦略を進めることとなる。システムの利用が進まない場合に、CS調査からその原因を推定することも可能となる。また、「公共施設予約システム」という枠組みで検討を行う場合には、当該システムの信頼性、安定性、安全性、利用条件(インターネット経由、街頭端末経由、電話自動応答等)、提供するサービス・メニューの充実度等の評価に始まり、各サービス機能の内容や表示の見やすさ、操作性等、システムの様々な要素に対する国民の満足度(「操作性には満足」「障害時の対応・復旧が遅く不満」等)の調査を行い、当該システムや運用体制の改善に向けたCS戦略を進めることとなる(図5-3)。

なお、どのような枠組みでCS評価を行うかについても、国民へのCS調査等を基に検討を行う必要がある。前述の例の場合、「公共施設予約受付サービス」全体に対するCSが低い場合にはサービス全体という枠組みで、公共施設予約システムのCSが突出して低い場合にはシステムという枠組みで評価を行う必要がある。このためには、定期的に各事業や各システムについて網羅的なCS調査を行うことも必要である。

 

 

 

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