このような情報システムの統合化は、行政機関にとって、情報機器の共用、保守・運用業務の集約化、アウトソーシング等による運用コストの低減等、メリットが高いだけでなく、アクセス手段やインタフェースの統一により、ユーザである国民の利便性が改善され、CSが向上することも期待できる。しかし、その反面、福祉・医療サービス、商工観光業支援、生涯学習支援等、各部署が各自の所管する事業において、官民接点情報システムを活用して行政サービスを行う際、システム統合化の制約を受け、独自のCS向上方策を行いづらくなることも想定される。
例えば、高齢者福祉関連事業の場合、高齢者向けの窓口対応を維持しつつ、ボランティアや介護者向けにインターネットや街頭端末等のインタフェースも充実し、それらを有機的に結合して、全体として効果的なサービス体制を整える方策が考えられるが、そのためには事業を所管する部署が主体的にユーザニーズを把握し、官民接点情報システムを含めた行政サービスに反映させることが必要となる。この際に、官民接点情報システムの改善に関して、事業所管部署と情報関連部署との調整に問題が発生する可能性がある。