2] ベンチマークの策定
a. 指標の選出
GAPコミッションが全体の枠組みを設定し、公聴会や評価の専門家の助力を得て、数百の指標候補から263の指標を選出する
b. 重要ベンチマークの指定
263指標のうち、特に重要な57指標を指定し、州内2,000人アンケートによる住民ニーズ調査で目標値を設定する
c. 達成度合の公表
重要ベンチマークはその進捗状況をわかりやすい形で公表する。
3] アカウンタビリティの実現
アカウンタビリティを実現するためには、自治体の活動やプログラムの全体像をいかに適切に示すかがかぎとなるが、同州では、インターネットをフルに活用し、HPを通じて豊富な情報をわかりやすく、しかもできるだけリアルタイムに提供し、対応している。その代表的な事例としてFGAR (Florida Government Accountability Report)がある。FGARは「フロリダ州政府の活動に関するインターネット上の百科事典」といわれており、それまで部局毎に分散していた情報を住民がアクセスしやすいように1カ所にまとめ、柔軟に検索ができる検索ツールと合わせて利用することで相互に比較できるようにしたものである。ここには、約400の州のプログラムほぼ全てについて、プログラムの目的、提供主体、運営方法、予算と人員配置、政策課題や評価指標に対する外部機関のコメント、フロリダベンチマークとの関係などが、短いリポートとして蓄積され、キーワードやトピック、部局別検索などの多様な切り口から閲覧できるようになっている。
3-3 ドイツにおける取組事例
ドイツでは、東西ドイツ統合や景気後退による財政難などの状況下で「自治体行政の現代化」議論が活発化するなか、行政機関の改革が進められたため、行政機関の改革の目標は主に財源の有効活用と市民ニーズ対応型のサービス提供を目指すこととされ、「サービス企業体への転換」という考え方が注目されている。また、ドイツに特徴的に言えることとして、住民の行政に対する信頼度が厚く、住民参加の成熟度が必ずしも高くないことから、改革は専ら自治体自身による内部システムの改革が中心となっている。特に、人的資源である職員の能力を高めることが重要と考え、企業経営の重視、市民志向やサービス志向、階層のフラット化や権限委譲などにより、職員の能力開発を図りながら並行して住民参加の土台となるしくみづくりも行っていった。このような取組のなかで国民満足を得るための独特な試みも行われている。