(3) その他の改革
イギリスにおける取組では、この他制度に関する改革も行われている。ひとつは、執行部門のエージェンシー化で、政策部門と執行部門の切り離しを行い、執行部門の経営者に対して政府が業務委託をし、委託した業務の業績評価結果に応じて報酬を支払うというシステムを導入した。もうひとつは、国ぐるみの組織改革で地方自治制度の改革を行い、都市圏のカウンティー(日本の県に相当するもの)を廃止して非効率な重層組織を廃止して一層制の自治体へと移行させている。
(4) イギリスにおける自治体の取組(ブレイントリー市)
ブレイントリー市はISO9000の認証取得を中心にTQM (Total Quality Management)との組み合わせによる行政サービス改善システムを構築し、イギリスのみならず世界でも先進的な自治体となった。主な取組内容は以下のとおりである。
1] ISO9000認証取得とTQMの導入
ISO9000シリーズは、製品やサービス水準の品質を保証する国際規格で、同市は世界で初めて行政サービスの全分野で取得した。この成果として、サービス品質の向上に加え、コストや人員の適性水準化を実現した。さらに、ISO要求事項に、マーケットリサーチ等による改善といったTQM的手法を採り入れて、より実効的な改善システムの構築を行っている。
2] 苦情を品質改善に活用
ISOの要求事項を満たせば一定水準のサービスは確保されるが、より高水準のサービスを生み出すためには、市民の苦情等に対するきめ細かな対応や品質改善等が不可欠である。このため、同市は、「苦情は市民の行政評価であり貴重な情報源」と位置付け、苦情の出し方をパンフレットにして配布するなど、市民に積極的に苦情を出すよう促している。また、市民から寄せられた苦情に対しては、自治体は期日を定めて回答するようにし、この苦情処理の過程を通じてサービスの改善を図っている。
3] 職員教育への積極的な投資
同市は、できるだけ顧客志向でスピーディーな行政サービスを実現させるために、職員のレベルアップが必要との考え方のもと、職員給与総額の2%を教育訓練に充て、コンピュータの専門技術などを習得させ、職員をビジネスマンとして養成するための積極的な教育投資を行っている。