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2-3-4 ニセコ町「住民との情報共有の先進事例」

ニセコ町は平成6年に現町長が就任して以来、情報公開のかたちを一歩進めた考えの「情報共有」をすすめており、政策が立案決定後、執行評価されるという一連の政策形成過程や行政活動に住民が容易かつ積極的に参加できるしかけづくりを行っている。なお、情報共有化については、下記にあるような多彩かつ先進的な取組を行っているが、役場外との電子情報システムやネットワークについてはニセコ町内(町民)が情報化を推進するまでの時期に至ってない(平成10年3月末でニセコ町内のデジタル電話回線住宅用加入件数は13件)ため未整備で、住民とのコミュニケーションは専らフェイストゥフェイスかペーパーベースで行われている(ただし、役場内のLANは整備済で町長自身もインターネットの利用者である)。

 

(1) 住民との情報共有化の具体的取組内容

○ 日本一わかりやすい予算説明書の発行

住民との情報共有を進めていくうえで、予算内容の説明は重要課題であると捉え、「住民が日常使うことばでわかりやすく」説明した予算説明書『もっと知りたいことしの仕事』を平成7年度に全国に先駆けて作成。予算に盛り込まれている様々な事業について、随所に写真や図を添えながら平易な文章で説明している。例えば道路の整備については、「○○さん地先から○○集会所地先の700mの区間」といった説明文を個人住所まで記した地図に添えて明確に示している。

○ 広報広聴手段の充実

住民主体の行政を進めるうえで、まちづくりの主人公である住民の意見が反映されるように広報広聴の手段を充実させており、その中には他自治体には見られない先進的な取組も多い。

1] 「まちづくりトーク」(平成7年から実施)

5名以上の人が集まって懇談を希望する場合は、首長もしくは職員がいつでも希望の場所に出向く制度。

 

 

 

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