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具体的には、その本質サービスを活用することにより、どのようなメリットがあるか、またはその本質サービスの質が低下した場合、どのようなデメリットがあるかを直接的、間接的に顧客に認識させ、その本質サービスに対し、顧客が十分な質を期待するよう、誘導するという戦略が必要となる。

[潜在的不満足空間への対応(パーフォーマンス・期待強化戦略)]

本質サービスが低い場合、CSはマイナスになることもあるので、不満足空間と同様、早急に強化を図る必要がある、強化が図られれば、本サービスは「潜在的満足空間」に移るので、その後、顧客の期待を高めるよう図るという戦略が必要となる。なお、本サービスの強化より先に顧客の期待を高めると、本サービスは「不満足空間」を経由するため、一時的に顧客に不満足が発生する危険性がある。

2] 顧客満足空間マップに対応した各空間への対応戦略(表層サービス)

表層サービスにおける、顧客満足度の向上戦略について、図1-9に示す。

 

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図1-9 表層サービスの顧客満足度空間と戦略対応例

出典:有斐閣 顧客満足型マーケティングの構図

 

[満足空間への対応(強化戦略)]

ある表層サービスが既に充実しており、また顧客の期待も高ければ、さらにそのサービスを強化する戦略により一層のCS向上が期待できる上、特定のサービスを強化することにより商品・サービスの特色を出し、他社との差別化を図ることも可能となる。

 

 

 

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