ある「商品・サービス」に対する需要を有する消費者が、複数企業の提供する商品・サービスから選択を行う場合、各々の企業や商品・サービスに対して抱く消費者の「期待(この企業なら、このブランドの商品・サービスならこの程度の品質、機能は備えているであろうという期待)」が重要な判断材料になると考えられる。また、購入した商品・サービスの評価については、利用後の感想が期待を裏切らない、または上回るものであれば「満足」、期待を下回るものであれば「不満足」となると考えられる。この「満足度」は次回の商品・サービス購入時の「期待」に反映され、同一商品の購入に関わる重要な要素ととして作用する。また、ある企業が提供する商品・サービスの中で、その消費者が利用したものに対する満足度が総じて高い場合、他の商品・サービスを選択する場合にもその企業名に対する「満足度」が「期待」として作用すると考えられる。
このように「顧客満足度」は「期待」に対する充足度と密接に関係する概念であり、簡略的には、図1-3のように「期待」と利用後の「評価」の関係(差)として表現することができる。