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2] 地方公共団体の負担

改正住民基本台帳法によって、市町村は2002年8月までに住民基本台帳ネットワークを構築しなければならないこととなっており、それに向けた開発作業等の負荷は大きい。そのための費用もかなりのものになり、財政状況がよくない地方公共団体が多い中で、総合行政ネットワークの構築は地方公共団体にとって負担が大きすぎるであろう。

平成12年度のミレニアムプロジェクトとして自治省に7億7千7百万円の予算が計上されているが、これはあくまで構築へのパイロット的な事業のためのものであり、地方公共団体が自らのネットワークを構築し、利用するための費用を国が直接負担することにはならないことを考慮すると、2つのネットワークの構築、運用は地方公共団体にとって負担することがほとんど不可能なこととなろう。

 

3] ネットワークの効率性

総合行政ネットワークの中間報告において、地方公共団体におけるネットワーク構築の重複投資を避けることが大きな目的、意義となっている。その際の重複は、地方公共団体の既存ネットワークが意識されており、住民基本台帳ネットワークとの重複性は言及されていない。ネットワーク構築の目的、構造はことなるものの、地方公共団体や国民から見れば、物理的に存在する2つのネットワークの重複性は明らかである。

 

(7) 住民基本台帳ネットワークと総合行政ネットワークの連携

共通性を持ちながら基本において異なる性格の2つのネットワークを別のものとして構築することは費用対効果、運用等の点で不合理となることは明らかである。両者の連携が求められなければならないと考える。両者の連携を図る上で、住民基本台帳ネットワークのクローズ性を考慮しなければならないことは当然である。特に、個人情報の保護の観点からの利用の制限が厳しく課されている点を、拡張性がある総合行政ネットワークと如何に連携を図るかは困難な課題ではある。

一方で、両ネットワーク構築、運用の費用の大きさを考え、さらにそれぞれのネットワークでのトラヒック量がネットワークの容量が高まる状況においてかなり余裕があると考えれば、物理的には1つのネットワークであるが、論理的には別のネットワークであるという構造とし、それぞれ別のセキュリティ方策を採るという方式の可能性が検討されるべきである。

 

 

 

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