日本財団 図書館


住民基本台帳ネットワークの構築と平行して進められる、基本4情報と住民基本台帳コードが記載される住民票カードは、ネットワーク上での本人確認のための身分証明書になりうるものである。すなわち、住民票カードに暗号化して記録されたパスワードと本人確認情報のセットで、カードの持参者が本人であることが確認されるのである。

一般的に物理的に本人であることを証明するためには、本人にユニークな身体的特徴で照合するか、本人しか知らないという前提でのパスワードで確認するかいずれかの方法しかない。身体的特徴の代表的なものとして指紋があるが、犯罪との連想で日本人には受け入れられない方法である。虹彩や手の形等技術的にはいくつかの方法があるが、実用性で問題があるとされている。住民基本台帳ネットワークでは、パスワードを採用することとなっている。比較的、容易なシステムであり、簡便な方法であるが、忘れたり、盗まれたりという問題があることも確かである。

このカードの表面に基本4情報が記載され、写真が貼付されれば、面前でも本人確認手段として活用できることとなる。このカードはまさに全国民規模で、すべての行政機関、場合によっては民間を含めあらゆる場面で利用できる公的身分証明書となることは間違いないが、改正住民基本台帳法では、この住民票カードを、希望する国民に付与するという方式を採用している。カードの本人負担があることに加え、全国民に付与するということは、国民に保有を義務付けることとなり、一種の強制であり、公的権力による国民の管理強化、統制につながるという議論があるのである。住民票カードの利用を行政サービスの様々なケースにおいて利用できるような仕組みを構築し、その利用価値を高めることによって、普及、定着するものと考えられる。

 

(4) 住所変更における認証

住所変更に関連する手続は、本人が直接データにアクセスし、更新するものではないので、上記の本人確認ができれば、その変更内容を受理することで完了する。公的機関に故意に正しくない住所を届ける意味はないのであるから、申請された住所が正しいものであるか否かは通常、確認することは行っておらず、その認証機能は必要ない。

行政機関や第三者が本人の住所を確認したい場合は、当該市町村に住民票の写しの閲覧または交付を求めればよい。

本人から提出された住民票の写しの内容が最新のものであることの確認は、紙の住民票の場合は発行年月日を改ざんすることは難しく、特に問題はないが、電子媒体での場合は一般に、改ざんの痕跡がなく、確認は難しい。

 

 

 

前ページ   目次へ   次ページ

 






日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION