その意味で、基本4情報に関しては、他の人が知ることから保護する必要性はないということができる。この公開閲覧制度は、住民基本台帳法の昭和60年の改正時に大きな論点となったが、結果的に維持されることとなった経緯がある。このことは、本人が居住関係を公証して権利を主張する場合はもちろん、他人が本人の居住環境を確認する手段として公開閲覧の必要性が認められたことを意味する。
2] 改正住民基本台帳法における個人情報保護
改正住民基本台帳法では、本人確認情報(基本4情報+住民票コード)が、従来のようにそれぞれの市町村に閉じて利用されるだけではなく、他市町村や都道府県、国の機関に提供され、利用されることになるだけに、本人確認情報の保護措置として、安全確保措置、利用提供制限、目的外利用禁止、関係職員等の秘密保持義務、苦情処理などが厳密に規定されている。
住民基本台帳の目的からすれば、既述のとおり、基本4情報は原則公開であることから、厳しい保護措置は必要ないとも考えるが、下記のような観点から、保護措置が必要になる。
1) 個々の閲覧、住民票の写しの請求は認められるとして、まとまった情報が漏洩することは制度の趣旨にはあわないことであり、「不当な目的であると判断される場合は閲覧、住民票の写しの請求を拒否することができる」に該当すると考えられ、それだけに、安全確保、利用提供制限、目的外利用の禁止、秘密保持等の措置が必要とされる。
2) 基本4情報は別として、住民票コードは本人にユニークに付番される。このユニークなコードが民間に漏洩すると、いわゆるマッチングのキーとなり、様々な情報の突合が容易になるという問題がある。不適正に利用されると、個人の権利・利益が侵害され、被害が大きくなるおそれがある。
改正住民基本台帳法では、上記の内の特に、ユニークなコードによる被害を防ぐための保護措置が重要であり、厳しいものとなっている。例えば、コードの利用に関して下記のように、民間部門に対する規制まで設けており、従来の住民基本台帳からみてかなり踏み込んだ内容となっている。