4-2-2 住所変更ワンストップサービスの適用範囲の拡大
住所変更のワンストップサービスを進める場合、そのワンストップの対象アプリケーションが多いほうが、それだけ国民の利便性が増すこととなる。その意味で、現在想定される住所変更ワンストップサービスにおいては、1]住民基本台帳から住所変更データを受領するアプリケーションが少ないこと、2]ワンストップサービスの基礎となる住民票コードの民間使用が禁止されていることの2つの問題がある。
(1) 受領アプリケーション
住民基本台帳ネットワークから基本4情報を受領する機関とその事務は、改正住民基本台帳法の別表に掲載されている。主なものは表4-3のとおりである。
これら業務は、年金等の給付事務と、試験、免許、登録に大別できる。92事務という多くの事務が受領することとなっており、これら機関において、基本4情報のうちの氏名、住所の更新及び本人確認事務に利用されることとなる。すなわち、住民基本台帳の更新データが、各関係機関の関係事務へ送られるので、これら事務に住所データを登録している国民等は、住所変更に伴う手続を個々に行う必要がなくなるのである。
上記のように住所変更ワンストップサービスの対象となりうる事務は多く挙げられているが、その大半は特定の者に関する給付事務や免許登録であり、広く一般国民に関係する主要業務が受領機関となっていないという問題がある。例えば、恩給や遺族年金、共済年金等の特定の年金ではない社会保険が抜けているし、自動車登録、運転免許、貯金、簡易保険等登録件数が多い大型アプリケーションが対象外となっているのである。このことは、住所変更ワンストップサービスの利便性を高める上で制約となる。
これら主要アプリケーションは開発、運用の歴史が長く、規模が大きいことから、住民基本台帳ネットワークからデータを受領し、自システムの住所データ更新へつなげることが容易でないことが想定される。今後の拡張の大きな課題であろう。