現在は、例えば運転免許を取得する場合、本人が登録している市町村から住民票の写しを紙で入手し、それを免許取得時に添付している。それは、免許申請、取得者の本人確認に必要であるから行われているのである。住民基本台帳ネットワークが構築され、運転免許管理システムが全国センターからネットワークを介して本人確認情報を入手することができれば、この住民票の写しの添付は省略できることとなろう。
1) 既存手続の見直し
国民の個人情報を保有し、利用しているシステムにとって、本人確認情報は要であると考えられてきた。様々な処理がそれを前提として行われてきた経緯があり、各種手続もそれを規定するものとして作成されてきている。手元にいわゆる台帳がないということは今までの手続とは馴染みにくいが、台帳は個々のサイトにはバーチャルに存在し、必要に応じ、従来どおりの台帳管理が可能であれば、根本的な問題はないと考えられる。既存の手続を必要に応じて見直すこともありうる。さらに、事務処理に対する考え方の転換が必要であろう。
2) データの安全性
手元にいわゆる台帳ともいうべきデータが物理的に存在しないことの不安の1つはデータの安全性確保である。自部局で直接管理できないことに対する責任問題もあろう。
データそのものの安全性は、全国センターに蓄積されている本人確認情報自体が、各市町村のデータのバックアップ機能を果たしていることから、各アプリケーションにとって、データの安全性についての問題はないと考えられる。
上記にもかかわらず、手元に管理できる台帳がないことの責任問題は、センターから一定期間ごとにファイルを送付してもらい、見かけ上台帳が各サイトにあるという体裁をとることで解決できないであろうか。このファイルは、日常的な更新に使用するのではなく、形式的な台帳であり、バックアップ的に保有するものであるから、それほど頻繁ではなく、例えば、6か月、1年に1回程度の間隔で、まとめて送付されればよいのである。
3) ネットワークの負荷
各アプリケーションから、全国センターに更新データを参照する方式の場合、ネットワークの負荷の大きさが検討されなければならない。これに関しては、以下のような状況を考慮すれば問題ないと考えられる。
1] 全国センターへ見に行くアプリケーションの数は限られている