4-2 制度運用上の課題
4-2-1 住所データ更新の効率的システムの構築
住所変更ワンストップサービス実現のために、既存の様々なアプリケーション・システムに記録されている住所データを効率的に更新することが必要になる。そのシステム構築にあたって、課題となる主要な事項は以下のとおりである。
(1) 個人の同定
住所変更ワンストップサービスにおいては、複数機関の複数アプリケーションに記録されている住所データを自動的に変更するのであるから、住所を変更する場合、入力されてきたデータと、データベースの個人データを同定する必要がある。同定方法として以下の2つが考えられる。
1] 実データによる名寄せ
複数データを連結するコードがない場合のマッチング方法として、実データの名寄せがある。具体的な例として、年金番号統一前の各種年金間の名寄せに、氏名、生年月日が使われていたケースがある。
年金の受給時にそれまでの年金保険料の合計を算出する必要があるが、本人が複数年金制度をわたったり、同一年金制度であっても事業所を変わったりしている場合、複数ファイルにある本人のデータをマッチングする。年金番号が統一される以前は、このマッチングを行う共通キーがなかった。それに代わる方法として、氏名、生年月日による名寄せが行われていたのである。
氏名と生年月日で、通常90%以上の個人が特定できるとされているが、この方法の場合の問題点は以下のとおりである。
a. 年月日の表記方法はユニークに決められるが、氏名表記にはJISコードだけではなく、多くの外字があり、制度が異なるアプリケーション内のデータ突合ができないケースが発生する。
b. 同一氏名、生年月日の個人が存在する。
c. 上記のように、システム的には特定できない場合は、手作業でマッチングを行わなければならす、データ量の多いケースではかなりの作業量となる。