<スペイン>
(1) ワンストップサービスヘの取り組み
スペインにおけるワンストップサービスヘの取り組みは、国と地方自治体の関係者が、「一つの窓口の導入」のための検討チームを作り、ワンストップサービスを実現するための条例「リアル・デコルテ(Real Decreto)」によって、その整備を進めながら行っている。このサービスの所管部門は行政省であり、その下に国と市町村の実務担当者で構成される検討会議が存在する。国側担当は行政省の最高情報審議会(コンヘル・スペリアル・デ・インフォルマニカ)であり、市町村側担当者は職業委員会(アソシエーション)を構成してそれぞれの任にあたる。
スペインにはもともとパドローンと呼ばれる選挙登録のための住民登録および国勢調査の原型があり、20世紀に入ってからは全国民を対象とするようになっていったものである。
登録方式も、本人が役所に来てある様式に基づいて申請する方式から、一軒一軒に決められた様式を配り申請する様式へと変化し、1990年代にはコンピュータを利用した新しいシステム作りが進められている。
現在では、重複登録をなくすために、税金・地域・住民番号など9項目に分類したデータを登録した、インダーロと呼ばれるディスクの中にデータ化してあり、そのディスクを市町村間でやりとりしている。インダーロは国でなく、市の関係者で作成したものである。このように、ワンストップサービス実現にあたっては、市町村間の情報交換がもっとも重要であると考えられている。
また、イタリアなどと同じく歴史的な遺跡などを多数有する事情もあり、国内でのケーブル敷設などはなかなか進展しないのが現状である。情報化のための通信基盤整備においては他国に比べ、進んでいるとはいえない状況である。
そのため、ワンストップサービス実現に当たっても、現状においては市町村間の情報交換が一番重要であると考えられており、通信網を使う場合の技術、システム面については議論している段階であり、平行して実際的なソリューションとしての郵便による連絡などの手続きの整備が進んでいる。