行革、特に国民との接点にある窓口改革、ワン・ストップや自己証明に関しては、ファックス・アンサー制度も設けられている。登録しておくと、制度改正のアップ・デイトを行ってくれるのである。
<オランダ>
建築許可の電子化 - 固定資産評価のチェックに利用
12州600市よりなるオランダの地方分権は、中央に対する地方の成長というイメージにおいてよりは、都市行政の発展とそれらの競合という視点において捉えられる。
財政的に見るならば、地方の中央への依存度はかなり高い。アムステルダム市の場合、財政は、その80%を国家からの補助金に既存しており、これによって教育、社会保障、社会基盤整備などを実施している。自主財源は10%程度であり、うち不動産税が占める割合はさらにこの35%にすぎない。その他の自主財源としては、ごみ処理税、上下水道税、許認可税、港湾関税、駐車税、その他、観光客の滞在に対してかけられる観光税などがある。自主財源率の低さ、さらにその中に占める不動産税収の割合の低さは、他国と比較して印象的である。不動産税についても、タックス・ベースなど根幹に関わる事項についてはすべて国の法律が定めており、地方自治体が独自性を発揮できる部分は限られている。したがって、自治体間での最も大きな相違は、評価および課税、徴税のスタイルということになるが、それらについても基本的な方針は国が決定している。
首都であるアムステルダム市の場合、その行政機構の規模、機能の発展は群を抜いており、また領域的、人口的にも、他の都市とは比較にならないほど大規模であるため、現在は14の行政区に分けられて統治されている。行政区はそれぞれ独自の憲章を持ち、税に関しては行政区毎に税率などが異なるが、固有の事務遂行機関を持たないため、徴収事務などは市が代行している。同市は、およそ72万5000人の人口を抱え、42万件の不動産が登録されている。うち住宅が約37万戸、事務所、店舗、事業所などが5万件である。
1972年に導入された現行制度のもとでの評価は当初、不動産の面積から市場価格を評価して課税標準とする面積基準方式によって行われていたが、86年に国の法律が改正され、これが施行された89年からは、面積のみならず立地、用途、質、状態などを考慮した市場価値が基礎となった。課税標準の算定に価値基準方式が導入されたのである。しかし、市の住宅供給公社の所有する賃貸住宅が全体の70%を占めるという状況にあって、いわゆる市場価値を想定することは現実的に不可能である。