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3] デジタル署名の法制化と電子認証機関の整備

行政サービス電子化のキーテクノロジーとして位置付け、電子署名を、紙とペンによる通常の署名と同等の効力とする法律を制定。また、オープンネットワークによるサービスを支えるコアテクノロジーとして、階層型の認証機関(CA)を立上げた。2000年4月からは、国民が電子手続きを利用する際には個人識別コード(PIN)での認証が可能になるように予定しており、電子メールによる納税申告受付などのサービスを予定している。

 

(5) NI番号

イギリスでは、事実上の統一個人識別コードと呼べるものは存在しないが、国民保険番号(National Insurance Number以下NI番号と略す)は、イギリスにおいて最も幅広く利用されている個人コードである。

イギリスには国民皆保険制度があり、この制度の中には、退職年金、出産手当、傷病手当障害給付、寡婦年金、母子手当等の広範な分野が含まれている。1948年に、個人の保険料徴収管理及び給付請求等事務を効率的に行う目的で、NI番号が導入されている。国民保険をべースとする制度のため、NI番号付番の対象者は、国民保険の保険料の拠出開始年齢である16歳以上のイギリス市民となっている。

子供の出生時に親が児童給付金を請求すると同時に、その子供本人に対してユニークな番号が割り振られる。この番号は、本人が16歳になる22週から40週間前にNI番号として登録される。NI番号は9桁の数字で構成され、1984年以降は、クレジットカード大のプラスティック製カードに印字されて本人に交付されている。

 

<イタリア>

 

イタリアでの行政サービス情報化において、ネットワークシステムの基盤整備に関しては、一部の先進的な試みを行っている市を除きあまり進展しているとはいえない状況である。たとえば、各行政機関と先進的な市との間ではネットワーク化のプロジェクトが進展しているが、他の市との情報交換の必要性が少ないためか、地方都市同士の接続などは特筆すべき動きが少ない。

ただし、情報化の素地としては、実質的に国民総背番号制に近い制度がすでに社会に根付いているため、他国と違って、情報管理の上でのワンストップ化は比較的スムーズに進展するものと思われる。プライバシー保護法が1996年に制定されており、宗教などを個人情報として登録することはできないが、住民登録については、後述する文化的背景から住民によく理解されており、ローマ市役所のネットワークなどで非常に先進的な行政サービス情報化の試みがなされている。

 

 

 

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