(2) 従来手法との組み合わせによるサービス提供手段の多様化と利便性の促進
行政サービス情報化・ワンストップ化のソリューションが必ずしもWeb化推進のみではないという認識は諸外国ともに持っている。特に、ワンストップ化の進んだ国ほど、従来型のサービスである電話の重要性を認識している。サービスがより複雑化、高度化しつつある現在では、数百を越える行政プログラムのどこに問合せをすべきかなどの、住民に対するナビゲーションやカウンセリング機能の充実が不可欠であり、このような、情報と顧客ニーズとのマッチングを即時に実現するためには、訓練されたオペレータを擁するフリーダイヤル電話サービスなどがもっとも適している。行政情報電子化の流れにおいては、各行政機関のサービス部門の一部民営化、コールセンターの外部(民間)委託化なども進んでいる。
電話や対面などの従来型サービスチャネルは、コスト削減の観点から言えば真っ先にその対象となる分野であるが、インターネット人口が未だ少数派なこともあり、今でももっともサービス充実化を望む市民の声の高い分野である。カナダで実施された調査では、将来的にも、住民の42%が電話による政府との連絡手段を望んでいる。
結局のところ、インターネット化によって行政窓口のバーチャルな統合が実現され始めたと同時に、それらの情報提供サービスを支える目的での従来型チャネルの充実も促進されてきたといえよう。
(3) マルチチャネル行政情報サービス管理運営〜成功の鍵
各行政機関のサービスをインターネット上の統合化したメニュー上で提供(バーチャルリンク)し、さらに、これらマルチチャネルでのサービス提供の仕組みを最適に実現するためには、各省庁のサービス内容に対しての効率のよい情報収集・編集業務の充実が欠かせない。