日本財団 図書館


現在、情報キオスクは、パソコンを持たなかったり、タッチパネルなどの簡便な操作性を必要とする多数の人々への最終的なソリューションとしての役割が明確化されつつある。

また、初期の情報キオスクは、市役所や行政機関との専用のオンラインネットワークでつながれていたが、最近ではインターネットに接続されたものも普及しつつある。内容的にも、初期段階では役所側から住民への一方的な情報提供サービスであったが、最近は、情報キオスク端末を通じて利用者が各種手続きや申請を完了させることのできる、双方向の情報キオスクの設置も進められている。

<<双方向情報キオスクの例:米国カリフォルニア州チューレア郡>>

・扶養児童手当という福祉プログラムに双方向情報キオスクを活用

・請求者は、情報キオスクに表示される質問内容に対してタッチパネルから回答することによって手当を申請する

・郡役所では、人工知能システムによる審査を行い、受給者登録システムヘ転送する

その他、最近では、交通違反の罰金の支払いや福祉関係の給付等の決済を情報キオスクで可能にしている例も出てきている。

 

(2) 国民総背番号制とスマートカード

ワンストップサービスを実現するためのもうひとつの代表的な技術要素として、スマートカードがあげられる。スマートカードとは、個人情報を記録したICカードのことであり、便利な場所に設置され複数の行政サービスを統合した窓口である情報キオスク端末にカードを差し込むことによって電子的に行政サービスが受けられるようにする仕組みである。情報キオスク端末との組み合わせによって、個々のサービス窓口まで行かなくても一箇所で複数のサービスを受けられ、ワンストップ行政サービスが実現可能となる。また、情報キオスク端末がない通常の行政窓口や医療機関などにおいても、窓口職員の手続き事務が軽減されたり、地域に限定されないサービス提供が可能になることで、行政サービスの高度化を可能にする。

スマートカード導入に当たっては、対象となる国民の情報を何らかのIDによって統一的に管理することが前提となっており、ワンストップサービス実現のためには、地域ごとに限定されない、国民総背番号制とも言えるID体系が必要となる。これら国民総背番号制の導入に当たっては、プライバシーの考え方や歴史などの国情および社会基盤の違いによって、導入の是非そのものが議論対象となる場合が多く見受けられる。

 

 

 

前ページ   目次へ   次ページ

 






日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION