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第3章

諸外国におけるワンストップ行政サービスの動向

 

3-1 全般的な現状と動向

 

3-1-1 諸外国における行政サービス情報化の方向性

 

ここ数年の諸外国における行政サービス情報化の方向性は、1993年以降アメリカ合衆国において、クリントン・ゴア政権により発表・推進されてきた手法が原型となっているといえる。

アメリカにおいては、1993年に、後述するNPR(National Performance Review…米国における行政リエンジニアリング施策)および、NII(National Information Infrastructure…NPRを受けた米国の行政サービス電子化ビジョンの提示)がクリントン・ゴア政権により発表された。それらビジョンの段階的な実現という形で、種々のサービスの具体的な電子化および、それらを支える国家としての情報化基盤の確立が立案・推進されてきた。

クリントン・ゴア政権によって提示された方向性が、行政施策的に優れていた点は、主に下記のような点である。

(1) 行政組織・サービス全体のリエンジニアリングを通じて立案されたため、個別サービスの改善にとどまらず、情報化に伴ったコスト削減・効率化・サービスレベル向上などの目標が盛り込まれ、「小さな政府」を実現するための実際的な戦略に相当する包括的なプランであったこと

(2) 情報技術に支えられた高度な行政サービスをあるべき姿として捉えたものであり、(ワンストップ化・ノンストップ化)その後長期にわたって諸外国の計画立案にも適用できる計画の雛形となりえたこと

(3) ビジョンが各施策に展開されるにあたって、特に個別サービスの採算性、生産性など、プロフィットセンターとなりうるかどうかの検証に重きが置かれたこと

(4) 情報キオスク端末/インターネット等に代表される先進的な情報技術を常に積極的に取り入れ、検証してきたこと

(5) 省庁だけでなく、州、市や民間などの連携が模索され、従来の殻や既成の枠組みを破ったサービス提供を可能にしたこと

 

 

 

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