また、すべての窓口が一定のサービス水準を確保する必要があり、窓口担当者から見れば、常に幅広い専門知識を要求されるとともに、情報検索及び関連台帳の更新等を効率よく行える情報システムが必要になる。従って、総合窓口を実現するための事務の本質的改善には、情報システムのあり方が重要な意味を持つことになる。
市町村の総合窓口は、市町村の事務に範囲が限定されてはいるが一種のワンストップサービスである。これをさらに進めれば、煩雑な事務手続きを窓口に行かずとも処理できるようになるし、身近にある他の行政窓口がサービスを代行することも可能であろう。情報システムの高度化が進み、サービス時間の延長が容易になれば、いつでも、どこでもといったことが現実になる。ネットワーク化の進展により情報の相互利用が進み、どの窓口に届出をしても必要な情報が関係機関に転送されるようになる等、国、地方団体、民間などの壁を越えて統一的なサービスを行う仕組みを作ることが可能である。
そうした情報システムの高度化、効率化を進める一方で、窓口は住民とのコミュニケーションの場であることを忘れず、直接の対話による相談等の充実に努めていくことも重要である。
(c) 自動交付
住民票の自動交付システムの導入は、平成3年10月に伊丹市が最初に行い、平成11年10月現在157団体になっている。印鑑登録証明書の自動交付は、平成6年4月に羽曳野市が始めたが、住民票と併せて実施したことで他の団体に比べ自動交付機の利用率が大きく向上した。現在では、151団体が印鑑登録証明書も併せ自動交付を行っている。また、平成8年以降導入の団体はすべて住民票と印鑑登録証明書の自動交付を同時に開始している。
現在の自動交付は、住民票、印鑑登録証明書及び税関係証明書に限定されている。また、他の市町村の区域から自動交付機を利用する仕組みにはなっていない。将来、地方公共団体間のネットワーク化が進展し、一定のセキュリティが確保されたもとで市町村の基幹システムが相互に結合され自動機器の共有、共同管理が行われることになれば、証明書の自動交付に留まらず電子申請が広域で可能になると思われるが、そのためには、申請者等の認証の問題、電子文書の原本性、真正性の確保、更には手数料の納付の問題等多くの課題を解決することが必要である。
(d) 地域カードシステム
地域カードシステムは、自治省の「地域情報ネットワーク整備構想」における標準システムのひとつとして、全国共通の仕様による高品質、かつ低廉なパッケージソフトを整備することを目的に開発されたものである。