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これを広域行政圏としてそれぞれの窓口事務を一体化して住民の利便の向上を図るものである。

実現の方法としては、窓口職員が、関係する他の市町村職員の職務を併任する方式(埼玉領事館の例)、関係市町村間で事務を委託する方式(静岡県西部広域の例)、関係市町村が協議会(諏訪広域の例)もしくは一部事務組合(福井県丹南広域の例)を設立し事務を共同で行う方式、関係市町村が自動交付機を共同で設置する方式等が考えられる。

窓口行政サービスの自動化とは、コンピュータによる各種証明書の自動交付システムを適用することにより、閉庁日あるいは早朝・夜間等の役所の執務時間外における行政サービスの提供を可能にするものである。住民票の写しの自動交付については、平成3年10月に伊丹市が初めて実施した。証明書交付のための待ち時間の短縮、窓口の混雑緩和、申請手続きの簡素化(申請書の記載が不要)など、窓口事務の執行の面からも効率化、合理化に効果が認められ、その後多くの市町村が導入した。しかし、利用率は必ずしも想定したほど高くはなく、設置運用経費と交付手数料収入を対比して、多くの市町村では費用対効果の面で検討すべき問題が多いと考えられている。

また、運用上の課題として、交付機の操作等について職員による説明を必要とする場合が多いこと、職員の監督の届かない場所に自動交付機が設置されれば、不正利用される危険があること等の理由により、設置場所は庁舎内、公共施設など職員を配置しているところに限定されることになり自動化のメリットを十分に発揮しにくい状況にある。

窓口行政サービスの簡素化とは、住民が各種証明書等を申請する際に、申請書への記載及びその内容の審査、コンピュータヘの入力処理等、申請者及び受付処理する窓口職員双方の手続きを簡略化するものである。各種申請手続きにおいて申請書に必ず記載する事項である住所、氏名等住民の基本的な情報を個人ごとに磁気カード又はICカード等の媒体に予め記録して所持してもらうことにより、申請時にこれを提示するだけで申請者の確認、必要事項の入力、申請に関する記録の保存が自動的に行える仕組みである。ICカードを適用する場合には、その大容量、高セキュリティなどの特性を活用し、地域カード等として保健・医療・福祉など各種行政分野に利用を拡大することが可能である。

その他、研究会では市町村間の転入通知等のための住民記録システムのネットワーク化についても検討が行われた。一定期間分をまとめて郵送により行っている通知をコンピュータネットワークによる即時通知とすることで、通知に要する日数の問題を解消するとともに、通知内容の正確な伝達、入力事務の効率化を図るものである。

 

 

 

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