もう一つの特徴として、CATV網との接続がある。主としてテレビの難視聴対策として山間部等で始められたCATVは、最近では都市型CATVが主流となりケーブルモデムにより空きチャンネルを利用したコンピュータ向けの高速通信の手段となることで注目されている。最近、電話に代わる情報通信網としてCATVにインターネット接続サービスを付加する事業者が増加している。この場合、事業者にとってインターネットに接続するまでの専用回線の経費が大きな負担になる。県が整備した光ファイバー網を事業者に開放することによりインターネットサービスのための情報通信基盤とすることができる。
さらに、県内市町村との相互接続を進めることにより、広域的な行政事務への活用が期待されている。その前提となる事務の標準化、制度の整備を進めつつ、当面の利用としては生涯学習支援、図書館ネットワークといった分野で活用している。
県内ネットワークの整備は、この例に限らず全国的な傾向になっている。とくに岡山県を含む中四国では、県内ネットワーク個々に整備するだけにとどまらず、相互に連携しようとする動きがあることに注目したい。中四国の島根、鳥取、香川、徳島、高知の各県が類似のネットワークを構築し、それを県境で相互に接続して広域の情報ハイウェイを形成する構想が進められている。
県内ネットワークの運営上の課題としては、自営の光ファイバー網を敷設するための土木工事費をはじめとする多額の経費の負担の問題がある。また、技術革新に対応して効率性、信頼性の向上を図るとともに、県民の利用の促進に不可欠なコンテンツの開発、管理運営体制の整備もまた課題となっている。
(c) 総合行政情報ネットワーク
平成9年1月から国の各省庁を結んだ行政専用のネットワークである霞が関WANが運用されている。現在、自治省が中心となって検討が進められている「総合行政情報ネットワーク」は、その地方公共団体版に相当する。先に触れているとおり地方公共団体では庁内LANの整備が進行しており、都道府県では庁内LANの整備が一応完了し、現在は広域的なネットワークの構築に向かっている。総合行政情報ネットワークは、都道府県のLANを相互に接続し、さらには、3,300地方公共団体のLANの相互接続を実現し、霞が関WANとも接続することをめざしている。
行政事務の効率化・迅速化の面では、地方公共団体と国との間の文書交換や、法令、条例、統計情報等の既存データベースの相互利用、情報の共有を図ることとしている。また、ワンストップサービスの基盤として、国・地方公共団体のより緊密な連携、協力関係を築くとともに、住民生活に必要な行政情報の提供、申請・届出手続きの電子化等による各種住民サービスの向上に活用する。