(2) 油圧操だ装置にあっては、その油圧駆動系統(ラダー・アクチュエーターを除く。)に1の故障が生じた場合に、速やかに操だ能力を回復させるための措置が講じられたものであること。
(3) 油圧操だ装置以外のものにあっては、前号の要件に適合する油圧操だ装置と同等以上の効力を有するものであること。
(4) 船橋から操作することができる2の独立した制御系統を備えたものであること。ただし、油圧テレモーターにより構成される制御系統にあっては1とすることができる。
(関連規則)
船舶検査心得
137.0
(a) 第1号の動力装置の分離については、135.2(a)を準用する。
(b) 第2号の「速やかに操だ能力を回復させるための措置」とは、弁操作により故障部分を切り離す措置又はこれと同等以上の措置をいう。
(c) 第4号の制御系統の独立性については、次に掲げるところによること。
(1) 共通回路配線及び単式切換スイッチが設けられていないこと。
(2) 制御系統の増幅器、リレー等は、自動操舵装置と兼用して差し支えない。
(3) 船橋と操舵機室間の制御回路ケーブルとして多心ケーブルを用いる場合には、系統別に別個の多心ケーブルが用いられていること。
(4) 可変吐出容量式のポンプを使用する動力装置を備える電動油圧補助操舵装置にあっては、当該ポンプの傾転量を制御するための油圧サーボシリンダ及びこれに付随する油圧システム(ポンプ駆動電動機及びその始動器類を含む。)又は電気サーボモータが主操舵装置の制御系統と別個に備えられていること。
第138条
総トン数70,000トン以上の船舶であって危険物ばら積船等以外のものには、動力による操だ装置であって第136条第1項第1号から第3号まで及び前条各号に掲げる要件に適合するものを備えなければならない。
第139条
総トン数10,000トン以上の危険物ばら積船等には、動力による操だ装置であって次に掲げる要件に適合するものを備えなければならない。
(1) 油圧操だ装置にあっては、その油圧駆動系統に1の故障が生じた後45秒以内に操だ能力を回復できるものであること。ただし、当該故障がラダー・アクチュエーターの焼付き又はラダー・アクチュエーターを1のみ備える油圧駆動系統の当該ラダー・アクチュエーターの故障である場合は、この限りでない。