(関連規則)
船舶検査心得
302.5(非常配電盤)
(a) 「管海官庁が適当と認める非常配電盤を保護するための措置」とは、次に掲げるものをいう。
(1) 過負荷及び短絡に対して主配電盤側において保護され、かつ、非常配電盤において自動的に切り離すことができる中間接続フィーダーにより主配電盤から給電する。
(2) フィードバック操作を行うよう設置されている場合には、中間接続フィーダーは、少なくとも短絡に対し、非常配電盤においても保護する。
302.6
(a) 「管海官庁がその用途等を考慮して差し支えないと認めるもの」は、VHF無線電話、機関室の通風装置、非常用の充電装備及び非常用の充気装置の回路とする。
(b) 非常電源が、非常用負荷に対して十分な容量(発電機の容量及びそれに使用する燃料の容量)を有し、かつ、非常配電盤から給電される他の負荷に対しても十分な容量を有する場合には、負荷優先遮断装置を備えることを要しない。ただし、この場合には、いかなる設備に対しても不等率を考慮しないこと。
(非常電源等の配置)
第302条の2
外洋航行船、内航ロールオン・ロールオフ旅客船、係留船及び国際航海に従事する総トン数 500トン以上の漁船に備える非常電源、臨時の非常電源及び非常配電盤は、次に掲げる要件に適合する場所に配置しなければならない。
(1) 最上層の全通甲板の上方であること。
(2) 主電源、これと関連する変圧器若しくは主配電盤を設けた場所又は特定機関区域内の各場所の外部であって、これらの場所の火災その他の災害による影響をできる限り受けない場所であること。
ただし、係留船にあっては、管海官庁が当該係留船の大きさ、構造等を考慮してやむを得ないと認める場合は、この限りではない。
(3) 船首隔壁の後方であること。
(4) 暴露甲板から容易に近づき得ること。
2. 第 287条第1項の非常配電盤からの電路が分電盤を経由するものである場合は、当該分電盤は専用のものとし、かつ、隔壁甲板の上方に配置しなければならない。
(解説)
非常電源等の規定を要約し、その概要を表1及び表2に掲げたので、参考にされたい。