5.5.6 ISO/DIS 16328: Gyro-compasses for High Speed Craftについて
DIS 16328(HSC用ジャイロコンパス)についてはIEC/TC80との共同 projectとして進められ、現在投票中(回答期限は1999年12月29日)である旨SC 6事務局から報告があった。
アメリカ代表のMr.Himeから、次のような質問があった。
・ DIS 16328の5.1.5項のNoteで、「各種誤差の確認は、6項のシュミレーションテストで行う」とあるが、この確認はジャイロコンパスの機械的な強度、精度の確認という意味であれば、70ノットの高速で回頭した時の機械的な負荷などは、シュミレーションで確認することは無理と思う。また、シュミレーションによる確認というのは、IMO Res.A.821(19)の規定内容から逸脱するのではないか。
この質問に対し、Project leaderの庄司氏から、
・ 精度誤差の確認はシュミレーション(数式モデル)で、また、強度の確認は、6.10.3 Vibration test及び6.6 Scorsby testにより行えば問題ない。
との回答があった。いずれにしても、現在は投票期間中であるため、追って、アメリカから回答・意見が提出された時点で検討することとなった。
5.5.7 ISO/2nd CD: Heading control systems for High Speed Craftについて
2ndCD 16329(HSC用ヘディングコントロールシステム)も、IEC/TC80との共同projectとして原案審議を進めている。SC 6 N42(添付資料9参照)に示す投票結果により、本件をDISとすることが承認された。現在Project leaderである庄司氏のもとで原案の修正作業が行われている旨SC 6事務局から報告があった。
5.5.8 ISO/WD 16273: Night vision equipment for High Speed Craftについて
WD 16273(HSC用夜間暗視装置)については、ドイツがconvenorを務めて審議が進められている。また、去る9月20日〜24日に開催された第45回IMO/NAVに向けて、SC6/WG5での審議結果を基に、ISOからIMOに提案を行い、IMOの夜間暗視装置の性能基準作成に貢献する事が出来た旨SC 6事務局から報告があった。(NAVの審議結果等の報告については、本報告書の5.8項参照)
なお、ドイツ代表が今回会議に欠席のため、替わってSC 6事務局からドイツ提出のWG5のStatus report(添付資料5参照)を披露した。
5.5.9 NWIP: Electronic Chart Sysem(ECS)Databaseについて
ECSデータベースは、SC6のNWIPの投票結果、ECSデータベースの原案作成作業に参加する国が、ISO Directivesに規定されている最低5ヶ国という条件を満足できなかったので、SC6のwork itemとして承認されなかった旨SC 6事務局から報告があった。(SC 6 N36 Rev. 添付資料10参照)
この報告に対して、アメリカ代表から、その後、ドイツ、オランダから参加が表明されているので、本件をSC 6のwork itemとして承認するべきであるとの意見があった。SC 6飯島議長から参加表明は、1999-6-23の投票締め切り後のことであり、どうしてもアメリカが本件を再提案したいのであれば、「その他」の項で議論するとの発信により、別途議論することとなった。