考えるスピード、話すスピード
話すスピードはみなさんいかがですか、最近は早口が多くなりました。これもコミュニケーションには非常に大事になってくるのです。いやなことは早く言ってしまいたい、相手がなるべくわからないようにごまかしてしまえなどというときは、どうも話し方が早くなることなどがあるようです。
私どもが考えるスピードと話すスピードを比べると、考えるスピードのほうが話すスピードの4倍くらい速いといわれています。ですから私が100語話す間に、皆さん方は400語考えておられるわけです。そこで何が起こるかというと、その4分の3余った分を何に使っているかということで、そのときに話の中に使われた1つの言葉が刺激になってあれこれ別なことを考えてしまって、話している人の内容が伝わらなくなるということがある。
では、それを避けるためにはどのようにするか。バレーボールの時間差攻撃ではありませんが、聞く速度と話す速度の時間差を聞く側が上手に使うためには、あの人は次に何を言おうとしているかという予測をするということなのです。予測どおりなら、ああそうだと自分の予測力が確認できますし、自分の予測とはずれていれば、あの人の言おうとしていることと自分の考えていることとこういうところが違う、その違いはどこにあるのだろうと、またその人の次の言葉を待つことができます。