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ありがとうございました。

今度は座ったまま同じことをなさってみて下さい。先ほどとは全然感じが違うでしょう。どうも頭の上から言われると、威圧的な感じを受けたり、責められているような感じがしたりするようです。同じ目の高さですと、「あのことって何のことかしら?」と平気で聞き返せる感じがしますね。

頭の上から言われたときは、あなたがまだ子供のころ、あなたの周りにいたあなたよりも大きな人があなたに言ったのと同じような状態になるのです。あなたが親を見上げるような幼いころに、親に「あのことはどうなってるか」と聞かれたりしたときには、ろくなことがなかった(笑い)。宿題はすませたかとか、言いつけられたことはしたかなどということであって、「あのこと、どうなってるの?」と言われると、「うん、あのことはね、本当はこれこれこうなんだ」と言い訳をしたい気持ち、または訴えたい気持ちになりやすかったのではないでしょうか。

いまはりっぱな成人になって、お隣の方と利害関係が何もなくて、しかも“あのこと”というのは何のことかわからないのに、そのように聞かれると、何となく威圧感を感じたり、質問ではなくて詰問されたような感じを受けたりするというのは、頭の上から言われたときに、自分では気づかないながら、かつて自分が子供のときに経験したような気持ちを再体験したような気になったからでしょう。

 

 

 

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