声をかけるときには、その状況にもよりますが、たとえば医師と患者の場合、医師が自ら名乗って患者さんに自己紹介するということは一般に少ないようです。机の上には患者さんのカルテが載っていますから何さんというのはわかりますが、何々さんと声をかけて患者さんを名前で呼ぶ医師も少ないようです。私がある私立の大学病院の医療相談室にいたときに、自分のかかっている医師に言われたことなどについて相談に見える患者さんや家族がたくさんいたのですが、担当医師のお名前を聞くと知らないという方が多いのです。「名札は見ませんでしたか」と聞くと、「隠れて見えなかった」などと言って、自分を診察してくれた医師がどなたかもわからない。それではやはり困ります。
さて、お隣の方の名前はおわかりになりましたか(笑い)。といいますのは、いま挨拶をされたお2人でペアを組んでこれからいろいろとしていただこうと思っているからです。
目線の位置で印象が違う
あなたのパートナーとじゃんけんをして下さい。勝った方、お立ちになって下さい。立ったら、あなたのパートナーに「あのことはどうなっていますか?」と聞いてみて下さい。私のほうを見るのではなくて、聞いている方のほうをごらんになって下さいね(笑い)。
ありがとうございました。どうぞ、おかけになって下さい。
いま座っていた方はどんな感じがしたでしょうか。
「何となく責められているような感じ」
「何ともいえないイヤな感じ」
「威圧的な感じがしました」